当院は泌尿器科の専門病院でありながら
リハビリテーションを提供している数少ない病院です。
一般的に、泌尿器科関連疾患はリハビリテーションの対象とされないことが多いため、身体機能の回復が不十分のまま退院を余儀なくされる方も多いのではないでしょうか。
元々足腰に不自由がある方やご高齢の方は、たとえ短期間の入院・安静期間であったとしても身体機能の低下(=廃用性症候群)を招くことがあります。
当院では泌尿器科関連疾患の治療と並行して、患者様が退院後に安心して元の生活に戻れるよう、必要に応じて早期からリハビリテーションに力を入れております。
担当の理学療法士が身体機能だけではなくご自宅の環境や様子(玄関に階段・段差があるか、二階で生活しているか、どなたと生活しているか、など)、生活スタイルなどを評価し、お一人お一人に合った適切な訓練やアドバイスを行います。
また、腎瘻・膀胱瘻・泌尿器科末期がんなどで長期間の療養を必要とされる方に対しても、病状に合わせて機能維持を目的としたリハビリテーションを実施しております。
当院では、入院中の透析患者様に対して、
「入院期間中の機能維持」・
「在宅復帰に向けた機能回復」をコンセプトに
個別でのリハビリテーションを行っております。
一人では起き上がる事が難しい方に対しては、関節が硬くなることを防ぐための関節可動域訓練や身の回りのことを自分で行うための筋力保持訓練などを行います。
また、支援があればある程度自立した生活を送ることができるような方に対しては、入院生活中に身体機能が落ちないように歩行訓練・階段昇降訓練などを行います。
そうすることで入院を継続しつつ、安心して外出や外泊ができるような体力と機能維持を目指します。
透析導入・シャントトラブル・その他の疾患などによって一時的に入院されている方に対しても、退院後安心して外来透析に通うことが
出来るよう、その方にあったリハビリテーションを行ってまいります。
※原則として入院していただいている方を対象としております。
外来でのリハビリテーションの対応は行っておりませんのでご了承ください。
院内に設けられた地域医療連携室を通して次のことに注力しております。
介護認定を受けておられる方が入院し退院した時に、「体力が落ちてしまった」「○○ができなくなってしまった」「少し物忘れが進んでしまった」という話はよく聞く話です。
当院でのリハビリテーションは単なる機能回復ではなく、住み慣れた自宅でこれからも安心して過ごすことも重要な目標としています。
ご利用中の介護保険サービスがあれば入院中からケアマネージャーと連携を図り、退院後の在宅サービスへとしっかりと繋げる取り組みを行っております。
施設に入居されている方が入院されることもあります。
施設の種類は非常に様々です。そういった施設ごとで求められている、あるいは定められている機能の維持獲得に向けて取り組みを行います。
外部との連携には当院の医療ソーシャルワーカーが中心となりますので、リハビリテーションの進行具合・目標達成度などを日々共有しております。
他院からの転院も積極的に受け入れており、他院でそれまで受けていたリハビリテーションを継続して受けていただくことが可能です。
リハビリ室は当院5Fにあります。
天気の良い日はテラスで藻岩山のパノラマを眺めながらリハビリテーションを行うこともできます。